お知らせ

その先に > お知らせ > その他 > 特殊清掃スタッフのニオイ対策|孤独死現場に立ち会った後にできること

特殊清掃スタッフのニオイ対策|孤独死現場に立ち会った後にできること

その他

特殊清掃の現場では、作業中だけでなく、現場を出た後にも「ニオイが残っている」と感じることがあります。

髪の毛や衣類からニオイがするように感じたり、帰宅してからも鼻や口の中にニオイが残っているように感じたりすることもあります。

これは、特殊清掃の仕事をしているスタッフにとって、決して珍しいことではありません。

今回は、特殊清掃の現場で働くスタッフが普段から行っている自分自身のニオイ対策をご紹介します。

あわせて、孤独死などの現場に立ち会ったご遺族の方が、帰宅後にできることについてもご紹介します。

※ここで紹介するのは、あくまで日常的なニオイ対策や身だしなみのケアです。特殊清掃現場の感染対策や汚染除去を代替するものではありません。

特殊清掃では「現場のニオイ」が体や衣類に残ることがあります

特殊清掃では、孤独死や事故現場など、通常の清掃では対応が難しい現場に入ることがあります。

室内の状況によっては強いニオイが発生しており、マスクや防護具を使用していても、作業終了後にニオイを意識することがあります。

  • ・髪の毛
  • ・首まわり
  • ・顔まわり
  • ・衣類
  • ・靴
  • ・車内
  • ・鼻や口の中

など、ニオイが気になる場合があります。

また、夏場は汗をかくため、汗や皮脂と現場のニオイが重なり、より不快に感じることもあります。

そのため、私たちは現場での作業だけでなく、現場を出てから帰宅するまで、そして帰宅後のケアも意識しています。

 

スタッフが現場で使っている「汗拭きシート」

私自身が普段から使っているものの一つが、汗拭きシートです。

普段から汗拭きシートを用意しておき、作業の合間の小休憩などに使用しています。

特に気になるのは、

  • ・髪の毛
  • ・首まわり
  • ・顔まわり
  • ・耳の後ろ
  • ・汗をかいた部分

などです。

特殊清掃では、夏場になるとどうしても汗をかきます。

そのため、休憩のたびに気になるところを拭いておくことで、作業後の不快感を少しでも減らすようにしています。

ただし、汗拭きシートはあくまで汗や皮脂などを拭き取るための日常的なケア用品です。

汚染された手袋などで顔や髪に触れないことや、現場と休憩場所・車内などをできるだけ区別することの方が重要です。

 

帰宅前には衣類のニオイも確認

作業が終わった後は、衣類からニオイがしていないかも確認します。

私自身は、帰宅する際に銀イオンなどの消臭成分が配合された消臭スプレーを、製品の使用方法に従って衣類などに使用することがあります。

「車に乗ったら作業着のニオイが気になる」

「家に帰ってから衣類のニオイが気になる」

ということがあるためです。

ただし、ここで注意したいのは、消臭スプレーは汚染物質を除去するものではないということです。

あくまでニオイを軽減するためのものとして考えています。

また、製品によって使用できる場所や素材が異なります。

肌に直接使用することを想定していない製品を、体に吹きかけることは避け、必ず商品の表示や使用方法を確認することが大切です。

 

帰宅したらシャワーや入浴をする

現場から帰ったら、できるだけ早めにシャワーや入浴をします。

髪や体を普段通り洗い、現場で付着した可能性のある汗や汚れなどを落とします。

私自身は、シャワーやお風呂の際に炭酸泡タイプの洗顔フォームをよく使います。

個人的な感想ですが、泡フォームと一緒にニオイを流せるので、何度も石鹼やボディソープで洗って皮膚へダメージが強くなるより、効果が高い気がしています。

ただし、

皮膚に使用するものは、通常の洗顔料やボディソープ、シャンプーなど、使用方法が明確なものを適切に使用することが基本です。

強くこすりすぎたり、刺激の強いものを必要以上に使ったりすることは、かえって肌への負担になる場合があります。

 

「口の中までニオイがする」と感じることも

特殊清掃の現場から戻った後、

「鼻だけではなく、口の中までニオイが残っているような気がする」

と感じることがあります。

こうした場合、私自身はタンパク質汚れへの対応をうたったマウスウォッシュを使用することがあります(どの程度効果があるのかは未知数ですが・・・)。

また、普段通り歯磨きやうがいを行うことも大切です。

ただし、これも「特殊清掃現場のニオイをマウスウォッシュで消す」という意味ではありません。

口臭や口の中の不快感が長く続く場合は、現場のニオイだけが原因とは限りません。

口腔内の状態など、別の原因が関係している場合もありますので、気になる状態が続く場合には歯科医院などへの相談も検討してください。

 

孤独死現場に立ち会ったご遺族の方も、帰宅後にできることがあります

ここまでは特殊清掃スタッフ自身の対策をご紹介しました。

しかし、ニオイについて悩まれるのは、特殊清掃スタッフだけではありません。

孤独死などが発生した現場に、ご遺族として立ち会われる方もいらっしゃいます。

現場から帰宅した後、

「服にニオイがついている気がする」

「髪の毛からニオイがする」

「家に帰っても、まだ鼻にニオイが残っている気がする」

と感じることがあります。

そのような場合は、まず落ち着いて、普段の生活に戻るためのケアを行いましょう。

 

① 帰宅後はすぐに着替える

現場に立ち会った衣類は、普段の衣類とは分けて扱うことをおすすめします。

洗濯できる衣類であれば、素材や洗濯表示を確認したうえで洗濯します。

ニオイが強く付着している場合は、何度洗っても気になることがあります。

その場合は、無理に使い続けるのではなく、衣類の状態を見ながら処分を検討することも一つの方法です。

 

② シャワーや入浴をする

帰宅後は、普段通りシャワーや入浴をしましょう。

髪や体を洗うことで、汗や汚れを落とし、気持ちを切り替えることにもつながります。

「特殊な洗剤を使わないといけないのでは?」

と思われるかもしれませんが、日常生活で使用しているシャンプーやボディソープなどを適切に使用することが基本です。

私はこの際に炭酸泡タイプの洗顔フォームを使用しています。

また、シャワーやお風呂後に使用したタオルも、現場に立ち会った衣類と同じく分けて洗濯されることをおススメします。

 

③ 手洗い・うがい・歯磨きをする

現場に立ち会った後は、手洗いを丁寧に行いましょう。

また、口の中の不快感が気になる場合は、歯磨きやうがいなど、普段の口腔ケアを行います。

特別なものをたくさん用意するよりも、まずは基本的な衛生管理をきちんと行うことが大切です。

 

④ 衣類だけでなく靴やバッグも確認する

意外と忘れやすいのが、靴やバッグなどです。

衣類を洗濯しても、

「まだニオイがする」

という場合には、靴やバッグなどにニオイが残っていないか確認してみてください。

洗えるものは素材に適した方法で洗浄し、洗えないものについては、無理に自宅で処理しないことも大切です。

 

「ニオイがする」と「汚染が残っている」は同じではありません

ここは、孤独死現場に立ち会った方にぜひ知っておいていただきたいポイントです。

ニオイがするからといって、必ずしも感染しているという意味ではありません。

一方で、

ニオイが消えたからといって、汚染が完全に除去されたという意味でもありません。

孤独死の現場では、状況によって体液などが床材や畳、壁、建材などに入り込んでいることがあります。

また、布団、マットレス、家具、衣類などの家財にニオイが付着していることもあります。

そのため、表面を拭いたり消臭スプレーを使用したりするだけでは、十分な対応にならないケースがあります。

ニオイの原因や汚染状況を確認したうえで、必要に応じて適切な清掃・汚染除去・消臭などを行う必要があります。

 

自分で消臭しようとして、無理をしないことも大切です

ご家族が亡くなられた直後は、

「自分たちで何とかしなければ」

と思われる方も少なくありません。

しかし、孤独死が発生した現場では、一般的な掃除とは違う問題が起こっている場合があります。

例えば、

  • ・強いニオイが残っている
  • ・床や畳などに汚染がある
  • ・汚染箇所がどこなのかわからない
  • ・室内に入ること自体が精神的につらい
  • ・大量の家財や遺品が残っている
  • ・遠方に住んでいて対応できない

といったケースです。

こうした場合は、無理にご自身で片付けようとせず、専門業者へ相談することも選択肢の一つです。

 

特殊清掃スタッフが大切にしているのは「現場を出た後」も含めた衛生管理

特殊清掃というと、

「部屋をきれいにする仕事」

というイメージを持たれる方も多いと思います。

もちろん、現場の清掃・汚染除去・消臭などは重要です。

しかし、私たちスタッフ自身も、

現場を出た後に、現場のニオイや汚れを普段の生活に持ち込まないこと

を意識しています。

私自身も、

  • ・小休憩の際に汗拭きシートを使う
  • ・帰宅前に衣類のニオイを確認する
  • ・必要に応じて消臭スプレーを使用する
  • ・帰宅後は炭酸泡タイプの洗顔フォームを使用し、シャワーや入浴をする
  • ・歯磨きなど普段のケアを行う

といったことを習慣にしています。

どれも特別な方法ではありません。

だからこそ、特殊清掃の仕事をしていない方でも、現場に立ち会った後の身だしなみやニオイ対策として参考にしていただければと思います。

 

消臭スプレーだけでは解決できないニオイもあります

最後に、一番お伝えしたいことがあります。

孤独死などが発生した現場では、

「ニオイがするから消臭剤を使えばいい」

とは限りません。

汚染がどこまで及んでいるのか、床や畳、壁、建材などに影響しているのか、家財にニオイが付着しているのか。

現場によって状況は大きく異なります。

そのため、強いニオイが残っている場合や、どこからニオイが出ているのかわからない場合は、無理にご自身で対応し続けるのではなく、現場の状態を確認したうえで適切な方法を考えることが大切です。

 

特殊清掃や遺品整理が必要になったときは

株式会社その先にでは、孤独死・事故現場など、通常の清掃では対応が難しい現場の特殊清掃を行っています。

特殊清掃だけでなく、状況に応じて遺品整理や家財の搬出、清掃・消臭などをまとめてご相談いただくことも可能です。

「まだ依頼するか決めていない」

「どこまで自分たちで対応すればいいかわからない」

という段階でも、まず現在の状況を整理することから始められます。

特殊清掃について詳しく知りたい方は、下記のサービスページもご覧ください。

【サービス内容:特殊清掃】

 

また、特殊清掃が終わった後の家について、売却・解体・リフォームなどを検討されている方は

こちらの記事も参考にしてみてください。

 

遺品整理について、自分で行うか業者に依頼するか迷っている方には、

こちらの記事もおすすめです。

 

大切なご家族を亡くされた後は、やらなければならないことがたくさんあります。

ニオイや清掃のことで無理を重ねるのではなく、ご自身やご家族の負担を考えながら、一つずつ対応していくことが大切です。